大学院博士後期課程2年の折茂紗英です。
9月29日(金)から10月1日(日)まで、東京大学駒場キャンパス(東京)にて開催された日本スポーツ心理学会第50回大会に参加したのでご報告いたします。
今回の学会大会には、スポーツ心理学研究室に関係する教職員10名、一般研究員3名、大学院生6名が参加いたしました。
9月29日(金)
初日は、スポーツメンタルトレーニング指導士全国研修会と自主シンポジウムが行われました。
セッション2では、事例検討会、セッション3ではレクチャー、セッション4ではワークショップが行われました。事例検討会では、本研究室一般研究員の本郷由貴先生が事例の提供を行いました。また、セッション3では高井秀明先生が話題提供を行いました。
私は今年度、スポーツメンタルトレーニング指導士の資格の申請を行ったため、別会場にてスポーツメンタルトレーニング指導士資格取得講習会を受講いたしました。
同年に資格取得を目指す先生が多く、とても刺激を受けた1日となりました。また同時に、これから資格取得者として活動していく上での留意点やサポートの意義についてもディスカッションを行うことができ、身が引き締まる思いでもありました。
9月30日(土)
2日目はシンポジウム、特別講演と口頭発表が行われました。
大会企画シンポジウムは、「挑戦するこころ」というテーマで行われました。
現スポーツ庁長官である元オリンピックメダリスト室伏広治氏が、現役時に実施していたトレーニングや自身の研究テーマである”挑戦”の観点からお話されていました。
特別講演は「こころに働きかけるテクノロジー」というテーマで行われました。
東京大学の鳴海先生より、VRを用いた実例的な研究や、実際にカフェで行われているメタバースを用いた取り組みについて紹介がなされていました。本研究室でもVRを用いた研究は数多く行っているため、興味深く拝聴いたしました。
以下、研究発表の題目となります。(★は研究代表者です。)
★松原旭飛・高井秀明
「大学生アスリートは心理的安全性をどのように捉えているのか?-Psychological Safety Scale for Sportを開発するための予備的検討-」
★折茂紗英・高井秀明
「大学生アスリートにおけるコミットメントの特徴-エンゲージメントからの検討-」
初めて学会大会での口頭発表をさせていただきましたが、今後の研究を進めていく上で貴重なご意見をいただくことができました。
また、同セッションでは大学生アスリートのキャリアやメンタルトレーニングに関する発表が見受けられました。私自身も大学生アスリートの心理サポート並びにメンタルトレーニングを実施する者として多くの学びを得ることが出来ました。
夜には、名誉教授の楠本先生をお迎えし、とても楽しい時間を過ごすことができました。これまでの研究室の歩みを知ることができ、私もこの研究室の一員としてより一層頑張っていきたいと感じました。
10月1日(日)
3日目はポスター発表が行われました。
以下、研究発表の題目となります。(★は研究代表者です。)
★本郷由貴・高井秀明
「CFTの理論を活用したアスリートに対するセルフ・コンパッションの事例研究」
★内川義弘・高井秀明
「大学生アスリートを対象としたAcceptance & Commitment Therapyにおける価値の特徴分析-計量テキスト分析を用いてー」
★平山浩輔
「アスリートの推論の誤りの改善へ向けた意味づけからの検討」
★高井秀明・内川義弘
「大学生アスリートのレジリエンスと失敗感、コーピングとの関係性」
★相川聖・高井秀明
「イメージ想起中における身体の姿勢が運動パフォーマンスに及ぼす影響」
★坂部崇政・高井秀明
「先行刺激の連続提示が空手の突き技判断に与える影響」
★大久保瞳・高井秀明
「タイムプレッシャーがエラー後の行動調整に及ぼす影響-フランカー課題による検討-」
学会大会3日間を通して、私自身の将来から目の前の研究のことまで見つめなおすことができる有意義な時間となりました。
また、歴史あるスポーツ心理学研究室の一員としてより一層研究活動や実践活動に励み精進していきたいと思います。
大学院博士後期課程2年 折茂紗英
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