8月31日(水)から9月2日(金)に、順天堂大学さくらキャンパスにて開催された日本体育・スポーツ・健康学会に参加いたしましたのでご報告いたします。
今回の学会大会には、スポーツ心理学研究室に関係する教職員6名、一般研究員3名、大学院生3名が参加いたしました。
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8月31日(水)
初日は、テーマ別研究発表、テーマ別シンポジウム、本部企画シンポジウムが行われました。
テーマ別研究発表、テーマ別シンポジウムは、競技スポーツ研究部会、スポーツ文化研究部会、学校保健研究部会、生涯スポーツ研究部会、健康福祉研究部会とテーマ別にセッションが設けられていました。ひとつのテーマに様々な専門領域の研究者が参画しており、多角的な議論が行われていたように思います。
本部企画シンポジウムは、『「総合知を支える学会」を目指して』と『持続可能な成熟社会と体育・スポーツ科学』というテーマで行われました。体育・スポーツ・健康科学の「総合知」を支えるために私たちができること、また、持続可能な社会を目指すうえでSports-Techがもたらすメリットと人間的臨界点について深い学びが得られました。
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9月1日(木)
2日目は、初日と同様にテーマ別研究発表、テーマ別シンポジウムが行われました。
ここでも領域横断的なテーマで、様々な角度からの建設的な議論がなされていました。特に、テーマ別シンポジウムでは、「女性コーチ養成」「ウェルビーイング」「オンライン化」「多様性と調和」など、現在の社会情勢を反映した内容が展開され、最新の知見を獲得するとともに、体育・スポーツ・健康科学が果たす役割について深く考える契機となりました。
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9月2日(金)
3日目は、専門領域別口頭発表とポスター発表が行われました。
以下、研究発表の題目となります。(★は研究代表者です。)
口頭発表
★本郷由貴・笹川智子・高井秀明
「大学生アスリートのバーンアウトとパフォーマンス低下を予測する心理的要因の検討」
★相川聖・高井秀明
「アスリートの制御焦点がイメージ能力や競技中の思考に及ぼす影響」
ポスター発表
★高井秀明
「アスリートにおける漸進的弛緩法と自律訓練法の継続的な練習が自己受容に及ぼす影響」
★坂部崇政・高井秀明
「サッカー審判員におけるVRトレーニングの有用性の検討」
★大久保瞳・高井秀明
「タイムプレッシャーの強度と反応時間および正答率との関係―スタンバーグ課題からの検討―」
★堀彩夏・高井秀明
「アスリートにおける身体症状への意識が反芻に及ぼす影響―身体感覚増幅を媒介変数とした検討―」
★浦佑大・高井秀明
「Virtual Reality環境下におけるサッカー選手の状況判断能力と視覚探索方略との関連」
★髙橋由衣・高井秀明
「認知的方略におけるプロセスフィードバックの予備的検討」
★折茂紗英・高井秀明
「スポーツにおける組織コミットメントの関連要因に関する研究」
★内川義弘・高井秀明
「大学生アスリートの省察・反芻が競技生活の行動プロセスに及ぼす影響」
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学会大会3日間を通して様々な知見が得られ、自身の研究をより良いものにするためにどのような工夫が必要なのか、これからの社会の中で自身の研究がどのように貢献できるのかを考えることができました。
総合知を支える研究者として、情勢の変化に適応しながら新たな知見を生み出し続ける責任を全うしていきたいと思います。
また、今回は3年ぶりの対面開催でした。やはり、オンライン開催では味わえない研究者同士の心と心の交流があったように思います。
これから対面開催が当たり前である社会に戻ることを祈念し、結びといたします。
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高井秀明(Takai Hideaki)
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