心理サポート研究会では, 「令和6年度日本体育大学公開講座」として「実力発揮に必要なスポーツ心理学5つのヒント」を1ヶ月に1回(合計5回)に分けて実施しました。この講座では、スポーツ心理学の知見から実力発揮に必要な5つのヒントを提供しました。その内容は、第1回「自己分析能力を高める」、第2回「感情をコントロールする」、第3回「モチベーションを高める」、第4回「集中力を高める」、第5回「コミュニケーション能力を高める」を実施しました。そして、講義・ワークショップにより理解を深めた後、講師による個別の心理相談を実施しました。
以下では、その内容を簡単にご紹介します。
【第1回】自己分析能力を高める
Profile of Mood States 2nd Edition(POMS 2)を活用して、自分の心の状態を把握するための手段や方法を学びました。
【第2回】感情をコントロールする
呼吸法や漸進的筋弛緩法、マインドフルネス瞑想を通じて、身体から心(感情)をコントロールする方法を体験的に学びました。
【第3回】モチベーションを高める
モチベーション向上につながる目標設定の方法を学びました。
【第4回】集中力を高める
嫌な出来事を「考えないようにする」とかえってその思考が生じてしまう抑制の逆説的効果について学び、マインドフルネスを発展的に学習しました。
【第5回】コミュニケーション能力を高める
自分の気持ち、考え、信念などを正直に、率直に相場に相応しい方法で表現し、相手も同じように発言することを奨励しようとする態度とされるアサーティブなコミュニケーションを中心に学習しました。
【個別相談ブースでの様子】
各回の講座終了後に個別相談ブースを設置し、日頃の生活で感じる悩みや葛藤に対する心理相談を提供しました。
スポーツと心は関係が深く、実力を発揮するためには、メンタルをうまく調整することが重要です。メンタルは不安、恐怖、焦りなどによって不安定になりやすく、何か小さなことを意識しただけでも、一瞬にしてパフォーマンスの状態が変わることがあります。内面のトレーニングは、身体や技術のトレーニングと違って成果が見えにくいために後回しになりがちですが、だからこそ、心をコントロールする力を身につけている人が実力を発揮できるようになります。
来年度もスポーツ心理学で得られた知見をもとにしながら、生活が豊かになるような企画を考えていきます。続報は、日体大スポーツ心理学研究室公式SNSアカウントより随時投稿していきますので、お楽しみに!!
あらためて、本企画にご参加いただいた方々、運営にご尽力いただいた日体大スポーツプロモーションオフィスの皆様に、心より感謝申し上げます。
日本体育大学大学院博士後期課程1年
松原旭飛
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