Research list 研究一覧
- 松原旭飛・高井秀明
- 日本心理学会(神戸国際会議場)
本研究の目的は、大学生の女性アスリートにける心理的危害・危険性を認知する場面の特徴について、KJ法を用いて明らかにすることであった。その結果、女性は、【人間関係の問題】【指導者に関する問題】【先輩に関する問題】<他者の状況>といった、女性を取り巻く他者とのあつれきを危害・危険性と認知していることが示唆された。したがって、大学生の女性アスリートが認知する心理的危害・危険性を検討するうえでは、他者との情緒的なつながりを考慮することが求められるだろう。
- 松原旭飛・高井秀明
- 日本社会心理学会 (上智大学)
本研究では、大学生アスリートが認知する心理的危害および危険性の特徴について明らかにすることを目的とした。その結果、男性は、【チームの雰囲気に関する問題】【競技環境に関する問題】【チームマネジメントへの不満】といった、チーム運営における問題を心理的危害および危険性として認知していることが示された。したがって、大学生の男性アスリートが認知する心理的危害・危険性を検討するうえでは、個人内要因のみならず、チームをマネジメントする効果的な方法を探求することが重要であろう。
- 松原旭飛・高井秀明
- 日本産業組織心理学会(静岡県立大学)
本研究では、大学生アスリートが認知している競技場面(練習前・練習中・練習後・試合前・試合中・試合後)の心理的安全性の特徴を、アスリート間の階層的な関係性ごと(上下関係とチーム内地位)に、計量テキスト分析を用いて明らかにすることを目的とした。その結果、アスリート間の階層的地位によって、心理的安全性の認知が異なることをあらわしていた。特に、スポーツ集団において低い勢力をもった者は、先輩との支配服従関係を認知しやすいため(小野ほか,2015)、心理的危害に関連する要因を認知していた可能性がある。
- 内川義弘・高井秀明
- 日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会 (同志社大学)
本研究では、アスリートの価値づけ・コミットメントの関連要因として、反芻・省察に着目し、認知的フュージョン、脱フュージョンの媒介効果を検討することを目的とした。分析の結果、反芻は認知的フュージョンを介して価値づけ・コミットメントを阻害すること、省察は直接的に促進することが明らかとなった。今後はこれらの関連要因を考慮したうえで、アスリートの価値づけ・コミットメントへの介入効果の検証が求められる。
- 坂部崇政・高井秀明
- 日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会 (同志社大学)
本研究では、大学運動部の2年生を対象とした心理セミナーから、役割の明確化およびチームへの関わり方について検討した。その結果、2年生に求められる能力として「システム理解」「個々の強みを活かす」「行動力」「発言力」「自己管理」「自律する力」が挙げられた。また、チームへ貢献できる自信の主観的評価では、心理セミナー前後で有意に高まった。
- 大久保 瞳・高井秀明
- 日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会 (同志社大学)
本研究では、認知課題の遂行が精神的負担に及ぼす影響について検討することを目的とした。その結果、知的・知覚的要求の得点は、フランカー課題では、Cross条件はNon-Cross条件より有意に高く、スタンバーグ課題では、5、7文字条件は3文字条件より、7文字は5文字条件より有意に高く、タスクスイッチング課題では、混合課題は大小課題、奇偶数課題より有意に高かった。よって、認知課題の遂行が精神的負担に及ぼす影響としては、各課題の難易度に応じて異なる特徴をもつことが明らかとなった。
- 松原旭飛・高井秀明
- 日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会 (同志社大学)
本研究では、大学生アスリートが心理的安全性を認知する場面について、KJ法を用いて、性別毎に検討することを目的とした。その結果、【パフォーマンス評価】や【情緒的サポート】などといったように、男女で類似した特徴を示したカテゴリが見受けられた。一方、心理的安全性を感じるうえで、男性は、競技パフォーマンスに関する内容を認知する傾向にあるが、女性は、他者との情緒的なつながりを認知する傾向にあることも示された。したがって、今後の研究では、性別という変数を考慮しながら、大学生におけるスポーツチームの心理的安全性を取り巻く要因について検討することが求められるだろう。
- 北橋達朗・高井秀明
- 日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会 (同志社大学)
本研究は、プレッシャー下でポジティブに作用するレジリエンスがネガティブに作用する運動再投入と意思決定再投入に及ぼす影響について検討することを目的とした。その結果レジリエンス尺度(The CD-RISC )と意思決定再投入尺度 (DSRS)の下位尺度である過去の間違った判断を否定的に評価する傾向との間に負の相関が確認された。以上のことから、プレッシャー下における意思決定について反芻傾向が強いサッカー選手においてレジリエンスは効果的に作用する個人特性である可能性が示唆された。
- 相川 聖・高井秀明
- 日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会 (同志社大学)
本研究の目的は、アスリートの制御焦点が試合中の対処方略とパフォーマンスに及ぼす影響について検討であった。その結果、促進焦点群の心的イメージや防止焦点群の思考のコントロールは、競技パフォーマンスに対する自己評価に有意な正の影響を与えた。本研究の結果から制御焦点の違いによってパフォーマンスを向上させる対処方略は異なることもが示され、アスリートの制御焦点に適合する方略の提案に貢献できる知見が得られたといえる。
- 人羅美帆・高井秀明
- 日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会 (同志社大学)
本研究では、女子ラグビー選手における競技歴・ポジション・視線行動の違いが状況判断に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。その結果、状況判断の優劣には競技の熟練性が関連していることが明らかになった。しかしながら、映像の範囲が広く視線行動の客観的データが得られなかったため、映像の範囲を狭めて、状況を特定化した実験計画を立案し、状況判断の優劣による視線行動の違いについては再検討する必要があるだろう。
- 所属先
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〒158-8508
東京都世田谷区深沢7-1-1
日本体育大学東京・世田谷キャンパス2415研究室 - 連絡先
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高井秀明(Takai Hideaki)
日本体育大学体育学部体育学科
TEL:(03)5706-0863
FAX:(03)5706-0863
E-mail:takai@nittai.ac.jp