研究一覧

競技者における映像観察時の教示の有無が注意に与える影響

  • 2019/09/12
  • 坂部崇政・高井秀明
  • 日本体育学会 第70回大会 (慶應義塾大学)

競技者における映像観察時の教示の有無が映像への注意および情報処理に与える影響について検討した。その結果、教示あり条件における聴覚オドボール課題の標的刺激に対するP300潜時は1回目から3回目にかけて有意に延長し、映像観察時においてその目的を教示することは競技者の注意を高める有効な手段になることが明らかとなった。

競技場面毎のイメージ利用目的の特徴−テキストマ イニングを用いての検討−

  • 2019/09/12
  • 相川 聖、高井秀明
  • 日本体育学会 第70回大会 (慶應義塾大学)

本研究はアスリートが各競技場面でイメージを利用する目的についてテキストマイニングを用いて検討した.その結果,アスリートは試合では良いプレーやパフォーマンスを遂行するためにイメージを利用しているが,練習ではフォームの確認,練習の目的や動きを考えるためにイメージを利用していた.さらに,試合前や練習前には動機づけや覚醒水準を向上させるため,試合後や練習後には反省や振り返りのためにイメージを利用していた.

日本語版Athlete Engagement Questionnaire(AEQ)の作成

  • 2019/09/12
  • 坂詰和絵、高井秀明
  • 日本体育学会 第70回大会 (慶應義塾大学)

AE(Athlete Engagement)は,スポーツに熱中している心理状態を表す。これまでにAEを測定する尺度としてAEQ(Athlete Engagement Questionnaire)が開発されている。しかし,日本ではAEを測定する尺度が開発されていない。そこで本研究の目的は,日本語版AEQを作成することとした。日本語版AEQの因子構造を確認するため,探索的因子分析を行った結果,9項目からなる3因子構造であることが確認された。また,その解について確認的因子分析を行い,十分な適合度が示された。

ソーシャルサポートの互恵性と認知的感情制御方略の関係

  • 2019/09/12
  • 大久保 瞳、高井秀明、永野遼平、岩崎宏次
  • 日本体育学会 第70回大会 (慶應義塾大学)

本研究では、アスリートにおけるソーシャルサポートの互恵性と認知的感情制御方略の関係について検討することを目的とした。その結果、ソーシャルサポート受領が提供の量を上回る過大利得状態群は、ソーシャルサポート提供が受領を上回る過小利得状態群よりも肯定的再評価を使用する傾向が示された。

アスリートの競技不安と抑うつ症状の安定性に関する一考察―重要な試合の前後で起こる時系列的変化に着目して―

  • 2019/09/12
  • 平山浩輔、笹川智子、高井秀明
  • 日本体育学会 第70回大会 (慶應義塾大学)

本研究は重要な試合前と試合が無い時期における競技不安,抑うつ症状を比較し,両者がどの程度安定的にみられるかを検討した。その結果,競技不安は試合前で有意に高かったが,抑うつ症状は試合前後で有意差がみられなかった。競技不安と抑うつ症状の相関関係を検討したところ,重要な試合前にのみ正の相関が示された。以上より,抑うつ症状は重要な試合前後において,有意差が出るほどは変動せず安定的に見られたが,試合前の時期に競技不安が高まることにより,抑うつ症状も高まることが示された。

ジュニアサッカー選手における集団宿泊合宿が情動知能に及ぼす影響

  • 2019/09/12
  • 松井花織、伊藤英之、高井秀明
  • 日本体育学会 第70回大会 (慶應義塾大学)

本研究では、ジュニアサッカーチームの選手を対象に集団宿泊合宿が情動知能に及ぼす影響について検討することを目的とした。その結果、状況対応領域の得点は合宿直前から合宿直後にかけて有意に高まった。以上のことから、集団宿泊合宿では、普段の練習とは異なる環境やプログラムに臨機応変に対応しなければならず、それによって状況対応力が高まると考えられる。

心理的競技能力の違いによる自己理解の特徴 ―大学女子ソフトテニス部を対象として

  • 2019/09/12
  • 堀 彩夏、高井秀明、岩崎宏次、篠原秀典
  • 日本体育学会 第70回大会 (慶應義塾大学)

本研究ではDIPCA.3を用い、アスリートの心理的競技能力の違いによる自己理解の特徴について検討した。対象者には、DIPCA.3および自己確証モデル(Ishiyama,1989)を参考にした自己理解のワークを実施させた。その結果、DIPCA.3の総合得点が高い群は低い群よりも大切にしていることを中心に配置する傾向にあり、その数も多い傾向を示した。心理的競技能力の高い者は、自己を取り巻く環境を広く認知し、より重要なことを選別し、活用しているものと考えられる。

大学生アスリートの認知的方略に関する競技特性不安の特徴

  • 2019/09/12
  • 髙橋由衣、高井秀明
  • 日本体育学会 第70回大会 (慶應義塾大学)

本研究では、アスリートにおける防衛的悲観主義(以下,DP)の競技特性不安の特徴を明らかにするため、他の認知的方略と比較することを目的とした。その結果、その結果、クラスタ分析において異なる3つのタイプの認知的方略が存在することが確認された(SO群、RP群、DP群)。認知的方略(3群)における競技特性不安について検討したところ、DP群はRP群とSO群よりも競技特性不安が有意に高かった(p<.001)。特にDP群においては、女性は男性よりも競技特性不安が有意に高かった(p<.01)。以上のことから、アスリートの認知的方略は競技特性不安に影響を及ぼしており、女性は男性よりもDPの特徴が表れやすい可能性を示した。

ラグビー選手におけるメンタルローテーション能力と状況認知能力との関連

  • 2019/09/12
  • 浦 佑大、高井秀明
  • 日本体育学会 第70回大会 (慶應義塾大学)

ラグビー選手のメンタルローテーション(以下,MR)能力と状況認知能力との関連について検討した.その結果,ラグビー経験に関わらず,MR能力と状況認知能力は正の相関関係あることが明らかとなった.

野球経験の有無がN-back課題遂行時の処理資源と反応に及ぼす影響―投球映像を刺激に用いて比較―

  • 2019/09/12
  • 岩崎宏次、高井秀明
  • 日本体育学会 第70回大会 (慶應義塾大学)

本研究では、投球映像を N−back 課題の刺激に用いて、野球経験の有無が N−back 課題遂行時の処理資源と反応に及ぼす影響について検討することを目的とした。その結果、野球経験群は野球未経験群よりも、数字刺激と映像刺激における P300 潜時が有意に短かった(p<.05)。また、野球経験群は野球未経験群よりも、映像刺激における反応時間が有意に速かった(p<.01)。以上のことから、野球経験群は投手の動作から手掛かりを効率よく収集し、投じられたボールのコースや球種を迅速に処理して反応した可能性がある。