Research list 研究一覧

研究一覧
2022/10/01
  • 坂部崇政・高井秀明
  • 日本スポーツ心理学会 第49回大会

本研究では,空手選手を対象に,SOAを操作した先行刺激(フェイント)後の突き技に対する行動測度から,空手における効果的なフェイントについて検討することを目的とした。その結果,空手においてはフェイント動作後300 ms以内に攻撃に移ることで注意の捕捉を生じさせ,300 ms以降に技を出す場合には,復帰抑制を利用することでフェイントの効果を高めることが示唆された。

2022/10/01
  • 戸松陽平・高井秀明
  • 日本スポーツ心理学会第49回大会

本研究ではエフォートフル・コントロール特性(以下,EC特性)が思考抑制による逆説的効果に及ぼす影響について検討した.その結果、抑制ピリオドにおいてEC高群はEC低群よりも想起回数が有意に少なく, EC高群はEC低群よりも抑制対象の深刻度,思考の制御困難感が有意に低く,EC高群はEC低群よりも抑制対象の見方の変化が有意に高かった.
以上のことから,EC特性は抑制対象の深刻度や思考抑制の想起回数に影響を及ぼすことが明らかになった.

2022/09/01
  • 堀 彩夏・高井秀明
  • 日本体育・スポーツ・健康学会第72回大会

本研究では、身体症状への意識が反芻に及ぼす影響への身体感覚増幅度の媒介効果について検討することを目的とする。本研究では、A大学学友会運動部に所属する375名(男性200名,女性175名,平均年齢19.93歳)を対象に調査を実施した。調査対象者には、Rumination-Reflection Questionnaire日本語版(高野・丹野,2008)の「反芻」、Body Awareness Scale(Fujino, 2012)の「身体症状への意識」、身体感覚増幅度尺度日本語版(中尾ほか,2001)に回答させた。分析は、従属変数を「反芻」、独立変数を「身体症状への意識」、媒介変数を「身体感覚増幅度」とする媒介分析を行った。分析の結果、「身体症状への意識」は「身体感覚増幅度」と「反芻」への有意な正の影響が認められ、「身体感覚増幅度」は「反芻」への有意な正の影響が認められた。また、「身体症状への意識」と「反芻」に「身体感覚増幅度」の有意な間接効果が認められた。不快な感情に伴う身体感覚の自覚への意識が高い人は、本来自動化されている感情的・身体的反応の処理過程を意識化しており、より認知的な資源やエネルギーを要する(小田,2012)。したがって,自覚されている身体症状は、支障ある物として意識化され、反芻を増強している可能性がある。以上のことから、アスリートの反芻を減弱させる介入には、身体症状への意識を減少させるだけではなく、身体感覚増幅度も減少させる必要がある。

2022/10/02
  • 浦佑大・高井秀明
  • 日本スポーツ心理学会第49回大会

本研究では,スポーツ版実行機能質問紙(Executive Functions Questionnaire for Sports: 以下,「Sports-EFQ」と略す)の信頼性と妥当性を再検討することとした.その結果,各下位尺度間で有意な相関関係が見受けられ,Sports-EFQの収束的妥当性が確認された(表2).以上の結果から,Sports-EFQは一定の信頼性と妥当性を有しているものと考えられる.

2022/09/07
  • 堀彩夏・高井秀明
  • 日本体育・スポーツ・健康学会第71回大会

本研究では、身体への意識のあり方が反芻および省察に与える影響について明らかにすることを目的とする。本研究では、A大学学友会運動部に所属する375名(男性201名,女性174名,平均年齢19.93歳)を対象に調査を実施した。反芻および省察を測定する尺度にはRumination-Reflection Questionnaireの日本語版(高野・丹野,2008)、身体への意識を測定する尺度にはBody Awareness Scale(Fujino, 2012)を使用した。その結果、「身体症状」は反芻に正の影響を与え、「身体感覚への意識」は反芻と省察に正の影響を与えることが明らかとなった。つまり、アスリートにとって身体症状を和らげて身体感覚へ意識を向けることが、反芻の抑制や減弱、省察を促進させると考えられる。また、身体への意識が反芻および省察へ与える影響は、性別、競技年数、競技レベルによって異なることが明らかとなった。以上のことから、アスリートに対して反芻の抑制や減弱、省察の促進を目的としたアプローチを行う際には、性別や競技年数、競技レベルを考慮する必要があると考えられる。

2022/05/02
  • 坂部 崇政 , 高井 秀明, 大久保 瞳
  • スポーツ心理学研究
2022/09/02
  • 浦佑大・高井秀明
  • 日本体育・スポーツ・健康学会第72回大会

本研究ではVR環境下におけるサッカー選手の状況判断能力と視覚探索方略との関連を明らかにすることとした。その結果,経験群は未経験群よりも反応時間が有意に速い傾向があり,高い効果量が示された(p <.10, r=.51).サッカー経験者は特徴的な視覚探索により,素早い反応を実現していたものと推察される.

2021/11/28
  • 坂部崇政・高井秀明
  • 日本スポーツ心理学会第48回大会

本研究では,空手選手(熟練群)と非選手(非熟練群)を対象に,VR環境下における突き技判断時の視線行動について検討することを目的とした。その結果,VR環境下における突き技判断時の注視時間には,群による違いがみられなかったが,熟練群は武道特有の視線行動を用いていることが示唆された。

2021/11/28
  • 浦佑大・高井秀明
  • 日本スポーツ心理学会第48回大会

本研究では,S-EFQを用いてアスリートの実行機能パターンに関する特徴について検討することとした.分析ではk-means法による非階層クラスター分析を行い,抽出された各クラスターを独立変数,S-EFQの各下位尺度得点を従属変数とした1要因の分散分析,各クラスターを独立変数,フェイスシートで得られた属性情報を従属変数としたχ二乗検定を行った.その結果,注意制御-情報処理群では国際レベルの観測度数が有意に多く(p<.05),メタ認知群では地域ブロックレベルの観測度数が有意に多かった(p<.05).

2022/09/02
  • 大久保 瞳・高井秀明
  • 日本体育・スポーツ・健康学会第72回大会

本研究では,TPの強度が反応時間と正答率に及ぼす影響についてスタンバーグ課題を用いて検討した.その結果,正答率では3文字条件は5文字,7文字条件より,5文字条件は7文字条件より有意に高かった.その一方で,反応時間では文字数による有意な差が認められず,作業記憶の負荷に影響がみられなかった.よって,実験参加者はTPに対応するため,文字数に応じた方略で課題を遂行していた可能性が示された.

NSSU

所属先
〒158-8508
東京都世田谷区深沢7-1-1
日本体育大学東京・世田谷キャンパス2415研究室
連絡先
高井秀明(Takai Hideaki)
日本体育大学体育学部体育学科
TEL:(03)5706-0863
FAX:(03)5706-0863
E-mail:takai@nittai.ac.jp
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