Research list 研究一覧
- 平山浩輔、高井秀明、本郷由貴、西山哲成
- 日本体育大学紀要
本研究は自転車競技選手が大会でピークパフォーマンスを発揮するための効果的なワークシートの作成を目的とした。対象選手は23名であった。ワークシートでは大会当日までの心理的な適応過程を検討するために、選手がピーキングから大会当日までの心理的コンディショニングの変動を明らかにした。さらには、「実際の練習量」と「理想の練習量」の差分について検討し、ピークパフォーマンスの発揮に向けて、「心・技・体」それぞれのコンディショニングの対処方略を探索することとした。その結果、「実際の練習量」が「理想の練習量」より、大会2日前と大会当日において有意に高い値を示した。その後、その差を埋めるための対処方略の検討を行った。
- 高井秀明
- 心理学ワールド74
リラクセーションとは、リラックスした状態とその状態をコントロールするためのプロセスのことである。アスリートには2種類のリラクセーションが必要とされており、1つはプレイの瞬間に対応するための短期的なリラクセーション、もう1つは試合に向けてのコンディショニングを含めた長期的なリラクセーションである。アスリートにかかるプレッシャーは、過度な緊張や不安を一時的に喚起させるだけでなく、場合によっては精神障害をもたらす原因にもなる。リラクセーションの実践には、アスリートの個性やそれを取り巻く環境を考慮することが何よりも求められるだろう。
- Hideki Takai
- The 31st International Congress of Psychology
本研究では、サッカーが盛んなドイツでFußball-Lehrer(ドイツサッカー協会公認プロライセンス)を取得しているエキスパートのドイツ人サッカー指導者12名が、どのようなコーチング心理をもって選手と関わっているのかについて明らかにすることを目的とした。カテゴリー間の因果関係と相互連関をみると、エキスパートのドイツ人サッカー指導者は、自身と選手、他のスタッフの特性を相互理解する環境を構築したうえで、必要に応じて心理的スキルを効果的に利用して選手にコーチングしていることが明らかとなった。
- Hirayama Kosuke、 Hideaki Takai
- The 31st International Congress of Psychology
本研究は、日本の優れたスポーツメンタルトレーナーが行うインテーク面接の構造について明らかにすることを目的とした。調査対象者は、上級スポーツメンタルトレーナー10名(日本スポーツ心理学会認定)とした。修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて分析を行った結果、24の概念と6つのカテゴリーが生成された。日本のスポーツメンタルトレーナーは、スポーツ選手との信頼関係の構築を目指した環境設定を行っていた。また、日本のスポーツメンタルトレーナーがスポーツ選手を理解するための質問やスポーツ選手の行動観察に加え、メンタルトレーニングに対する意思の確認を行っていた。これらの確認は、スポーツ選手の自己解決へと結びつける目的であった。
- 藤本太陽、園部 豊、平山浩輔、高井秀明
- 日本体育大学スポーツ科学研究
本研究はカヌー競技者における心理的競技能力(DIPCA)と情動知能(EQS)の関係を明らかにすることを目的とした。調査対象者はA大学カヌー部に所属する35名とした。DIPCAとEQSの重回帰分析の結果、EQSの自己動機づけ因子はDIPCAの闘争心尺度と、EQSの自己コントロール因子はDIPCAの闘争心と集中力から有意な正の影響を受けていることが示された。
- 本郷由貴、高井秀明、平山浩輔、西山哲成
- 日本体育大学紀要46(1)
本研究はA大学学友会自転車競技部に所属している23名を対象に試合時のパフォーマンスに関わる情動の傾向やチームの特徴を把握することを目的とした。競技での情動の特徴を検討するために、その選手のパフォーマンスにとって重要な情動を抽出した。その結果、ポジティブ情動6項目、ネガティブ情動5項目の計11項目が抽出された。その中で、「自信」「やる気」というポジティブな感情の生起を促進させる必要が示された。
- 高井秀明、園部 豊、柴原健太郎、藤本太陽、深見将志、本郷由貴、平山浩輔
- 日本体育大学体育研究所雑誌
現在、「日体大アスリートサポートシステム(NSSU Athlete Support System:以下「NASS」と略す)」では、2020年に開催される東京オリンピックに向けて、世界で活躍する選手の育成を目的として活動が行われている。今回は心理サポート部門で現在までに実施されている活動内容を提示することだけでなく、今後の活動プランについても提案するものであった。
- 大久保 瞳、高井秀明、坂部崇政、楠本恭久
- 体育学研究 60(1)
本研究の目的は、P300を指標として、タイムプレッシャー(以下:TP)が刺激評価の速さと刺激評価時における処理資源、そして行動反応の速さと正確性に及ぼす影響について検討することであった。その結果、TPによって刺激評価段階が短縮すること、そしてTPのかかった状況下ではより処理資源を要することが明らかとなった。
- 秋葉茂季、立谷泰久、高井秀明、楠本恭久
- スポーツ精神医学 12
本研究の目的は、競技者における身体感覚認知の特徴を明らかにし、身体動作を手掛かりとした心理技法によって得られる筋弛緩感覚が競技者特有の身体感覚認知に及ぼす影響を検討することであった。その結果、競技者が競技者特有の身体感覚を保持しつつ身体感覚増幅度を低下するには、筋弛緩感覚を受容できるようになることが必要であるといえる。
- 深見将志、高井秀明、楠本恭久
- 応用心理学研究 40(3)
本研究は、安定した室内環境におけるMTとこれにVR技術を付加した環境下におけるMTの効果について検証するため、大学生アーチェリー選手を対象に実験を行った。実験時の気分状態と自律神経活動について比較・検討した結果、VR環境下におけるMTは、自律神経活動の特徴的な変化をもたらさなかったものの、自覚的な活性度を高めることが明らかになった。
- 所属先
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〒158-8508
東京都世田谷区深沢7-1-1
日本体育大学東京・世田谷キャンパス2415研究室 - 連絡先
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高井秀明(Takai Hideaki)
日本体育大学体育学部体育学科
TEL:(03)5706-0863
FAX:(03)5706-0863
E-mail:takai@nittai.ac.jp