研究一覧

The Comparison of Learning Process of Autogenic Training(AT) between Japanese Collegiate Female Athletes and Non-athletes by Using Psycho-physiological Measurements

  • 2009/06/01
  • Yasuhisa Tachiya、Hideki Takai、Satoru Mimura、Mayumi Yamada、Takako Hiraki
  • ISSP 12th World Congress of Sports Psychology

本研究では、自律訓練法(AT)の練習を1ヶ月間継続することがアスリートと非アスリートの心理指標と生理指標にどのような変化をもたらすのかについて検討した。その結果、心理指標の実験1・2回の重感の自己評価得点をみると、非アスリートは実験1から2回目にかけて重感の自己評価が高まった。生理指標の血圧は、実験1回目よりも2回目のほうがATのセッションの進行に伴って高い値を示した。また、Lorenz plotより、アスリートのほうが非アスリートよりもAT前に迷走神経活動の亢進をもたらす可能性を示した。

2006 International Congress of Psychotherapy in Japan & The Third International Conference of the Asian Federation For Psychotherapy

  • 2009/06/01
  • Hideki Takai、Yasuhisa Kusumoto、Osamitu Saijo
  • ISSP 12th World Congress of Sport Psychology

本研究では、自律訓練法(AT)初心者のアスリートを対象とした自律フィードバック訓練法(AFT)の利用法について明らかにすることを目的とし、ATとAFTの心理・生理的反応を比較した。今回は、ATの温感練習について検討した。その結果、AT初心者のアスリートにとってAFTは、ATよりもリラクセーション効果はなく、温かみも感じることはできないが、ATに対する動機づけを高めるためには有効といえよう。

呼吸法を併用した心拍バイオフィードバックの心理・生理的変化について―バイオフィードバック未経験者を対象として―

  • 2009/04/01
  • 高井秀明
  • バイオフィードバック研究 36(1)

本研究は、バイオフィードバック(BF)未経験者を対象に呼吸法を併用した心拍BFがどのような心理・生理的変化をもたらすのかについて検討した。実験条件は、統制条件、通常条件、呼吸条件の3条件とした、検討の結果、BF未経験者においては、呼吸法を併用して心拍の聴覚信号の間隔を拡張するほうが呼吸法を併用しない場合よりも、リラクセーション状態へ導くために有効な方法であるといえる。

Psychological & Physiological Responses to Autogenic Feedback Training: The Response of Athletes New to Autogenic Training

  • 2009/03/01
  • Hideaki Takai, Yasuhisa Kusumoto, Osamitsu Saijo
  • 応用心理学研究 34(2)

本研究では、自律訓練法(AT)初心者のアスリートを対象とした自律フィードバック訓練法(AFT)が及ぼす心理・生理的反応について検討した。今回は、ATの温感練習について検討した。実験条件は、AT条件とAFT条件の2条件とした。検討の結果、AT初心者アスリートにとってAFTは、ATよりも温かみを感じることはできないが、ATに対する動機づけを高めるためには有効な方法になるといえよう。

アーチェリー実射中の心拍音の傾聴が心理・生理的状態とパフォーマンスに及ぼす影響

  • 2009/03/01
  • 高井秀明、西條修光、楠本恭久
  • スポーツ心理学研究 36(1)

本研究では、アーチェリー実射中の心拍音の傾聴が心理・生理的状態とパフォーマンスに及ぼす影響について検討した。その結果、アーチェリーの実射中に心拍音を傾聴することは、発射時間の変動を減少させ、心室拡張期中での発射本数を増やし、高得点をもたらしたことから高いパフォーマンスを発揮するために有効な方法になることが明らかとなった。

自律訓練法において重感を体験しやすくするための一試行―腕立て伏臥腕屈伸を用いて―

  • 2008/12/01
  • 高井秀明、楠本恭久
  • 催眠学研究 50(2)

本研究では、腕立て伏臥腕屈伸が、ATの導入部分である両腕の「重感練習」にもたらす心理・生理的効果について検討した。その結果、腕立て伏臥腕屈伸をATの重感練習前に行うことは、重みを感じやすくし、皮膚電位水準を重感練習以降に陽性化させた。そして、迷走神経活動を実験後安静に抑制させた。以上のことから、「重感練習」前に腕立て伏臥腕屈伸をすることは、ATの心理・生理的効果を促す可能性を示唆した。

高校サッカーにおけるライフスキルの獲得に関する研究

  • 2008/11/01
  • 平山浩輔、高井秀明、續木智彦、西條修光
  • 東京体育学研究

本研究の目的は、高校サッカーにおける競技レベルや選抜チームとライフスキルの獲得状況及び、指導者から受ける影響力の差によってライフスキル獲得に違いがみられるのかを明らかにすることであった。その結果、高校サッカーにおいて、選抜チームに選ばれたという経験や、指導者から受ける影響などといった有意味な他者と関わることが、ライフスキルを獲得していく上で、関連の深いことが示唆された。

アーチェリー競技トップ選手のエイミング能力

  • 2007/03/01
  • 渡辺一志、岩本陽子、高松潤一、久保潤二朗、橋本絵美、高井秀明、横澤俊治、三村 覚、荒木雅信
  • バイオメカニクス研究 11(1)

本研究の目的は、シニア及びジュニアのトップレベルアーチェリー競技者を対象に成功・失敗試技間の比較や試技中の疲労等によるパフォーマンスの変化を検討することであった。その結果、心電図は、心電図のR-R間隔はリリース直前に増大する傾向にあるという結果が得られ、先行研究で指摘されている結果を裏付けた。また、呼吸についてもフルドロー時に止息もしくは浅い呼吸という結果を示し、これまでの指摘と同様であった。

An attempt to acquire “Heaviness Formula Suggestion”:Autogenic Training by “Bending exercise an arm”

  • 2006/08/01
  • Hideki Takai、Shigeki Akiba、Seira Kawada、Yasuhisa Kusumoto
  • 2006 International Congress of Psychotherapy in Japan & The Third International Conference of the Asian Federation For Psychotherapy

本研究は、自律訓練法(AT)初回者である運動経験者を対象に「腕屈伸運動(腕立て伏臥腕屈伸)」実施が、AT訓練公式の導入部分である「重感公式」に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。その結果、AT初回者である運動経験者において、「重感公式」の前に「腕屈伸運動」を実施することが、短時間(短期間)での「重感公式」習得を促す一助となることが明らかとなった。
執筆箇所:Program & Abstracts,p.175

共著者:

競技場面の実力発揮に与える自己複雑性の影響

  • 2018/10/13
  • 髙橋由衣、高井秀明
  • 日本スポーツ心理学会第45回大会

本研究では、大学生アスリートの自己複雑性が実力発揮に与える影響について検討した。調査対象者は、A大学体育専攻学生232名であった。その結果、否定的自己複雑性は実力発揮に有意な負の影響を与えた。また、クローズドスキルはオープンスキルより否定的自己複雑性から実力発揮への影響が大きいことが明らかになった。クローズドスキルは個人競技であるため、自己に注意が向きやすい。よって否定的な側面が増加すると、否定的な感情や認知に対して適応的に対処できなくなるため,実力発揮を阻害する要因になると考えられる。以上のことから、競技場面において否定的自己複雑性が高まることにより、不安や緊張が喚起され、実力発揮に負の影響を与えた。特に自己に注意が向きやすいクローズドスキルでは、否定的自己複雑性が実力発揮に影響を及ぼすことが明らかとなった。