Research list 研究一覧

研究一覧
2009/10/01
  • 高井秀明
  • バイオフィードバック研究 36(2)

本研究では、安静時における心拍音の傾聴が心理・生理的変化に及ぼす影響について検討した。その結果、心拍音の傾聴による特徴がみられたのは、生理指標であるLorenz plotのCSI値と皮膚電位水準においてである。Lorenz plotのCSI値より、心拍音の傾聴は実験後安静において心臓交感神経活動を抑制した。また、実験中の皮膚電位水準は、心拍音を傾聴すると陽性化させた。よって、安静時に心拍音を傾聴することは、閉眼安静状態よりも交感神経活動を抑制させることが明らかとなった。

2009/09/01
  • 高井秀明、楠本恭久
  • 催眠学研究 51(1・2)

本研究では、自律訓練法(AT)初心者を対象に、開眼と閉眼で行う自律訓練法の心理・生理的反応について比較した。今回は、特にAT初心者の重感・温感練習の心理・生理的覚醒水準と主観的評価に焦点をあてて検討した。その結果、AT初心者にとってATを閉眼で行うことは、開眼で行うよりも重感練習を時間経過とともにリラクセーション状態に導き、さらには重感練習の主観的評価を高めることが明らかとなった。

2009/06/01
  • Yasuhisa Kusumoto、Fumiyukei Sasaki、Hideki Takai、Yasuhisa Tachiya
  • ISSP 12th World Congress of Sport Psychology

本研究の目的は、試合の中で選手が考える理想の状態を調査し、各競技に適した固有の暗示語を作成することであった。調査対象者は、A大学の柔道、剣道、卓球、ラクロス、ハンドボール、野球、体操競技、陸上競技、アーチェリーの選手438名であった。検討の結果、柔道では、道具を使わないため、相手に関する暗示語が多く抽出された。それに対して、剣道とアーチェリーでは、両競技ともに道具を使うため、それに関する暗示語が多く抽出された。以上のことをふまえ、各競技の特徴を考慮して選手のメンタルトレーニングに暗示語を利用していくことが好ましいと思われる。

2009/06/01
  • Fumiyukei Sasaki、Hideki Takai、Yasuhisa Tachiya、Yasuhisa Kusumoto
  • ISSP 12th World Congress of Sport Psychology

本研究の目的は、競技場面においてメンタルマネジメントひとつとして利用されている暗示放尿が、気分や感情にどのような影響を及ぼすのかについて明らかにすることであった。検討の結果、暗示放尿の効果は気分と感情においてみられなかったものの、内省報告では、暗示放尿をすることにより、ポジティブな感想を述べる実験参加者が増加したといえよう。今後は、暗示放尿を継続的なトレーニングとして実施し、その効果について検討する必要がある。

2009/06/01
  • Yasuhisa Tachiya、Hideki Takai、Satoru Mimura、Mayumi Yamada、Takako Hiraki
  • ISSP 12th World Congress of Sports Psychology

本研究では、自律訓練法(AT)の練習を1ヶ月間継続することがアスリートと非アスリートの心理指標と生理指標にどのような変化をもたらすのかについて検討した。その結果、心理指標の実験1・2回の重感の自己評価得点をみると、非アスリートは実験1から2回目にかけて重感の自己評価が高まった。生理指標の血圧は、実験1回目よりも2回目のほうがATのセッションの進行に伴って高い値を示した。また、Lorenz plotより、アスリートのほうが非アスリートよりもAT前に迷走神経活動の亢進をもたらす可能性を示した。

2009/06/01
  • Hideki Takai、Yasuhisa Kusumoto、Osamitu Saijo
  • ISSP 12th World Congress of Sport Psychology

本研究では、自律訓練法(AT)初心者のアスリートを対象とした自律フィードバック訓練法(AFT)の利用法について明らかにすることを目的とし、ATとAFTの心理・生理的反応を比較した。今回は、ATの温感練習について検討した。その結果、AT初心者のアスリートにとってAFTは、ATよりもリラクセーション効果はなく、温かみも感じることはできないが、ATに対する動機づけを高めるためには有効といえよう。

2009/04/01
  • 高井秀明
  • バイオフィードバック研究 36(1)

本研究は、バイオフィードバック(BF)未経験者を対象に呼吸法を併用した心拍BFがどのような心理・生理的変化をもたらすのかについて検討した。実験条件は、統制条件、通常条件、呼吸条件の3条件とした、検討の結果、BF未経験者においては、呼吸法を併用して心拍の聴覚信号の間隔を拡張するほうが呼吸法を併用しない場合よりも、リラクセーション状態へ導くために有効な方法であるといえる。

2009/03/01
  • Hideaki Takai, Yasuhisa Kusumoto, Osamitsu Saijo
  • 応用心理学研究 34(2)

本研究では、自律訓練法(AT)初心者のアスリートを対象とした自律フィードバック訓練法(AFT)が及ぼす心理・生理的反応について検討した。今回は、ATの温感練習について検討した。実験条件は、AT条件とAFT条件の2条件とした。検討の結果、AT初心者アスリートにとってAFTは、ATよりも温かみを感じることはできないが、ATに対する動機づけを高めるためには有効な方法になるといえよう。

2009/03/01
  • 高井秀明、西條修光、楠本恭久
  • スポーツ心理学研究 36(1)

本研究では、アーチェリー実射中の心拍音の傾聴が心理・生理的状態とパフォーマンスに及ぼす影響について検討した。その結果、アーチェリーの実射中に心拍音を傾聴することは、発射時間の変動を減少させ、心室拡張期中での発射本数を増やし、高得点をもたらしたことから高いパフォーマンスを発揮するために有効な方法になることが明らかとなった。

2008/12/01
  • 高井秀明、楠本恭久
  • 催眠学研究 50(2)

本研究では、腕立て伏臥腕屈伸が、ATの導入部分である両腕の「重感練習」にもたらす心理・生理的効果について検討した。その結果、腕立て伏臥腕屈伸をATの重感練習前に行うことは、重みを感じやすくし、皮膚電位水準を重感練習以降に陽性化させた。そして、迷走神経活動を実験後安静に抑制させた。以上のことから、「重感練習」前に腕立て伏臥腕屈伸をすることは、ATの心理・生理的効果を促す可能性を示唆した。

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高井秀明(Takai Hideaki)
日本体育大学体育学部体育学科
TEL:(03)5706-0863
FAX:(03)5706-0863
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