Research list 研究一覧

- 松原旭飛・高井秀明
- 日本心理学会第88回大会(熊本城ホール)
本研究は、指導者のリーダーシップが心理的安全性を媒介して発言に及ぼす過程におけるイノベーションの受け入れの調整効果を明らかにすることを目的とした。その結果、イノベーションの受け入れが高い場合は、心理的安全性の間接効果が有意であった。一方、イノベーションの受け入れが低い場合は、心理的安全性の間接効果が認められなかった。これらの結果から、チームを率いる指導者は、大学生アスリートが積極的に発言できるようにするために、自分自身のリーダーシップを見つめ直すことはもちろん、メンバーの新規的な考えを受け入れる組織風土を醸成することにも努める必要があるだろう。
- 松原旭飛・高井秀明
- 日本体育・スポーツ・健康学会第74回大会(福岡大学)
本研究の目的は、人口統計学的変数(学年、性別、競技種目、チーム内役割、チーム内地位)に基づいて、大学生アスリートが認知している心理的安全性の特徴を明らかにすることである。分析の結果、人口統計学的差異が認められたのは性別とチーム内地位である。具体的には、男性は女性よりも心理的安全性の得点が有意に高く(p<.001、d=.37)、レギュラーは 非レギュラーよりも心理的安全性の得点が有意に高かった(p<.05、η2=.02)。
- 北橋達朗・高井秀明
- 日本体育・スポーツ・健康学会第74回大会(福岡大学)
本研究の目的は,サッカーを対象にPT(プレッシャートレーニング)として実施するPKが心拍データに及ぼす影響について検討することであった。実験参加者は,A中学校のサッカー部に所属する男性 22 名であった。その結果,安静時からPK時にかけて心拍数は有意に増加した。以上のことから,PKは中学生のサッカー選手にとってプレッシャーを与えられる十分な効果があるといえる。
- 深見柊真・高井秀明
- 日本体育・スポーツ・健康学会第75回大会(福岡大学)
本研究は、A大学男子ラグビー部の選手を対象とし、年度による身体的特徴を比較した。研究対象者は、202B年度と202B+1年度のチームに所属したそれぞれ45名であった。身体的特徴は、申告された身長とIn Body430を用いて計測した。その結果、202B年度ではレギュラー群の筋肉量がその他の2群よりも有意に多く(p<.05)、レギュラー群のFSが準レギュラー群よりも有意に高かった(p<.05)。本研究は1チームの事例を報告したにすぎないが、ラグビーにおいては身体面の強化が必要条件であることを示唆している。
- 人羅美帆・高井秀明
- 日本スポーツ心理学会第51回大会(広島大学)
本研究では、ラグビーのオフザボール時に着目し、プレー中の視覚探索方略の違いをポジションの観点から検討する。実験参加者は、18歳以上の女子ラグビー選手40名(23.0±3.3歳)であった。試合場面を再現した映像をVR環境下で観察させた。その結果、HB・FB群において映像の後半部分の前のDFに対する合計注視時間と合計注視回数が、裏の動きがある映像よりも裏の動きがない映像でそれぞれ有意に長いかつ多かった(p<.05)。本研究では、映像種類によるポジション内の視覚探索方略の違いのみみられた。
- 人羅美帆・高井秀明・深見柊真・米地徹
- 日本体育・スポーツ・健康学会第74回大会(福岡大学)
本研究では、女子ラグビー選手の状況判断能力がオフザボール局面が視線行動に及ぼす影響について検討する。実験参加者は、大学生以上の女子ラグビー選手35名(22.9±3.2歳)であった。試合場面を再現した映像をVR環境下で観察させた。その結果、状況判断テストの正答率が高い群は低い群よりも注視回数が有意に多かった(p<.05)。この結果は、より多くの情報を収集しようとする熟練者の特徴が反映されたものと推察される。
- 柴田大地・高井秀明
- 日本体育・スポーツ・健康学会第74回大会(福岡大学)
本研究の目的は、日本人柔道指導者が嘉納治五郎師範の柔道観に基づいた指導をどのように実践しているのかについて検討することである。対象者は、公認柔道指導者資格を保有し、柔道指導者として10年以上の指導歴を有する男性の指導者7名(平均年齢44.4±11.3歳)であった。データ収集は、指導実践の内容を半構造化インタビューによって行った。その結果、日本人男性指導者は嘉納柔道観の6つの観点(知力、精神修養、武術性、体力・健康、精力善用、自他共栄)を適宜取り入れながら、日々の指導に従事していることが明らかとなった。
- 折茂紗英・高井秀明
- 日本体育・スポーツ・健康学会第74回大会(福岡大学)
本研究では、大学生アスリートにおける集団への関わり方の違いをMinecraftによって検討する。実験参加者は、同一の運動部に所属する22名(男性14名、女性8名、平均年齢19.14±0.97歳)であった。実験では、ゲーム経験の有無や性別が均等になるよう、グループを6つ作成した.その結果、ゲームの難易度、コミュニケーション量、協力の程度に有意差が見られた(p<.05).本研究より,グループごとの成員の特徴がゲームへの取り組み方にあらわれたといえる.
- 松原旭飛・高井秀明
- 日本グループ・ダイナミックス学会第70回大会(立教大学)
本研究は、指導者のリーダーシップが心理的安全性を媒介して発言に及ぼす過程における組織サイズの調整効果を明らかにすることを目的とした。本研究の結果から、指導者のリーダーシップが発言に及ぼすメカニズムは組織サイズによって調整されることが明らかとなった。メンバーの多い組織を率いる指導者は、メンバーの人間関係に配慮しつつ、チームの模範となるようアスリートの成長に献身的に寄り添うことで、アスリートが「発言しても大丈夫である」と認知できるようになると考えられる。
- 折茂紗英・高井秀明
- FEPSAC2024(Innsbruck)
本研究では,学生アスリートのコミットメントについてクラスター分析を実施し,ドロップアウトとの関係があるバーンアウトの概念(雨宮,2013)からコミットメントの特徴について再検討することとした. 分析対象者は,日本人学生アスリート471名であった.本研究では、折茂・高井(2023)で使用されたデータを活用し、追加調査を行った。本研究の結果から,日本人学生アスリートにおけるコミットメントとして,4つのクラスターに分類され,それぞれ異なる特徴を持つことが明らかとなった.
- 所属先
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〒158-8508
東京都世田谷区深沢7-1-1
日本体育大学東京・世田谷キャンパス2415研究室 - 連絡先
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高井秀明(Takai Hideaki)
日本体育大学体育学部体育学科
TEL:(03)5706-0863
FAX:(03)5706-0863
E-mail:takai@nittai.ac.jp