Research list 研究一覧

研究一覧
2024/09/29
  • 折茂紗英・高井秀明
  • 日本スポーツ心理学会第51回大会(広島大学)

本研究ではMinecraftを課題として用い、チーム行動がどのように変遷していくのかについて検討することを目的とした。実験参加者は、同一の運動部に所属する21名(男性13名、女性8名、平均年齢19.14±0.97歳)であった。実験では、ゲーム経験の有無や性別が均等になるよう、グループを6つ作成した。その結果、Minecraft を用いることは経時的にチーム内の行動に変化を与え、また取り組み度合いについても最終的にはグループ間でその差がみられなくなることが明らかとなった。また、グループに対して貢献度が高いと認知している者は、グループで協働できるよう、行動の指示やメンバーの行動調整に必要なコミュニケーションを図り、グループ行動の促進に影響を与えることが示された。

2024/09/28
  • 佃透唯・高井秀明
  • 日本スポーツ心理学会第51回大会(広島大学)

本研究では、大学生アスリートの思考制御能力の違いが完全主義と能動的注意制御機能に及ぼす影響について検討する。大学生アスリートの思考制御能力による違いを検討するために中央値に基づいて群分けを行い、対応のないt 検定を行った。思考制御能力高群において、「ミス(失敗)を過度に気にする傾向(CM)」(p < .001 ,d = .76) 、「自分の行動に漠然とした疑いを持つ傾向(D)」(p < .001 ,d = .64)の得点が有意に低く、「選択的注意」(p = .012 ,d = .33 ) 、「分割的注意」(p = .008 ,d = .35 ) の得点が有意に高かった。

2024/09/29
  • 北橋達朗・高井秀明
  • 日本スポーツ心理学会第51回大会(広島大学)

本研究の目的は,プレッシャートレーニングとして実施するサッカーのPKが心理的レジリエンスと不安に及ぼす影響について検討することであった。その結果,適度にプレッシャーを感じることのできるPTとして実施するPKと通常のPK練習は,個人の心理的レジリエンスを強化させた。また,認知不安・状態不安を低下させた。さらには,PTとして実施するPKのみ,特性不安を低下させた。しかしながら,本研究の結果は慎重に解釈する必要があり,今後はより競技年数および技術レベルの高いサッカー選手を対象にPTの介入実験を実施し,PTの効果検証を行うことが求められる。

2024/09/29
  • 松原旭飛・高井秀明
  • 日本スポーツ心理学会第51回大会(広島大学)

本研究は、大学生アスリートにおける競技スポーツの特徴を反映し、信頼性と妥当性を有したPsychological Safety Scale for Competitive Sports in Student-Athletes(以下「PSSCS」)を開発することを目的とした。分析の結果、PSSCSは「メンタルヘルスリテラシー」「積極的傾聴」「スティグマの低さ」「プレイスタイルの相互理解」「発言可能性」という5因子から構成されることが明らかにされた。今後の研究では、本研究で確認できていない再検査信頼性や構成概念妥当性を検証するなどして、まずはPSSCSの更なる精緻化を図ることが求められるだろう。

2024/09/29
  • 松井花織・高井秀明
  • 日本スポーツ心理学会第51回大会(広島大学)

本研究では、大学生アスリートのメンタルヘルスと体験の回避との関連について検討することを目的とした。その結果、大学生アスリートのメンタルヘルスには性差があり、女性は男性よりもメンタルヘルスの課題を抱えていることが示された。また、大学生アスリートの体験の回避はメンタルヘルスと関連性があり、特に不安や不眠と関連が高いことが示された。

2024/09/28
  • 人羅美帆・高井秀明
  • 日本スポーツ心理学会第51回大会(広島大学)

本研究では、ラグビーのオフザボール時に着目し、プレー中の視覚探索方略の違いをポジションの観点から検討する。実験参加者は、18歳以上の女子ラグビー選手40名(23.0±3.3歳)であった。試合場面を再現した映像をVR環境下で観察させた。その結果、HB・FB群において映像の後半部分の前のDFに対する合計注視時間と合計注視回数が、裏の動きがある映像よりも裏の動きがない映像でそれぞれ有意に長いかつ多かった(p<.05)。本研究では、映像種類によるポジション内の視覚探索方略の違いのみみられた。

2024/09/28
  • 飯田麻紗子・末武康弘
  • 日本人間性心理学会第43回大会(山口県KDDI維新ホール)

本研究は大学生アスリート(以下,Ath)のフォーカシング的態度の構造について検討することを目的とし,体験過程尊重尺度改訂版(森川ほか,2014)を使用した調査を実施した。因子分析の結果,3因子13項目(累積寄与率38.04)が抽出された。本研究の”距離”因子について,大学生Athにとっての“距離”が「問題から目を背ける」といった解釈となっている可能性がある(吉原,私信)。多少ネガティブな感覚があったとしても,競技に没頭するといった対処方略をとる大学生Athが多いと考える。

2024/09/08
  • 松原旭飛・高井秀明
  • 日本心理学会第88回大会(熊本城ホール)

本研究は、指導者のリーダーシップが心理的安全性を媒介して発言に及ぼす過程におけるイノベーションの受け入れの調整効果を明らかにすることを目的とした。その結果、イノベーションの受け入れが高い場合は、心理的安全性の間接効果が有意であった。一方、イノベーションの受け入れが低い場合は、心理的安全性の間接効果が認められなかった。これらの結果から、チームを率いる指導者は、大学生アスリートが積極的に発言できるようにするために、自分自身のリーダーシップを見つめ直すことはもちろん、メンバーの新規的な考えを受け入れる組織風土を醸成することにも努める必要があるだろう。

2024/08/31
  • 松原旭飛・高井秀明
  • 日本体育・スポーツ・健康学会第74回大会(福岡大学)

本研究の目的は、人口統計学的変数(学年、性別、競技種目、チーム内役割、チーム内地位)に基づいて、大学生アスリートが認知している心理的安全性の特徴を明らかにすることである。分析の結果、人口統計学的差異が認められたのは性別とチーム内地位である。具体的には、男性は女性よりも心理的安全性の得点が有意に高く(p<.001、d=.37)、レギュラーは 非レギュラーよりも心理的安全性の得点が有意に高かった(p<.05、η2=.02)。

2024/08/31
  • 柴田大地・高井秀明
  • 日本体育・スポーツ・健康学会第74回大会(福岡大学)

本研究の目的は、日本人柔道指導者が嘉納治五郎師範の柔道観に基づいた指導をどのように実践しているのかについて検討することである。対象者は、公認柔道指導者資格を保有し、柔道指導者として10年以上の指導歴を有する男性の指導者7名(平均年齢44.4±11.3歳)であった。データ収集は、指導実践の内容を半構造化インタビューによって行った。その結果、日本人男性指導者は嘉納柔道観の6つの観点(知力、精神修養、武術性、体力・健康、精力善用、自他共栄)を適宜取り入れながら、日々の指導に従事していることが明らかとなった。

NSSU

所属先
〒158-8508
東京都世田谷区深沢7-1-1
日本体育大学東京・世田谷キャンパス2415研究室
連絡先
高井秀明(Takai Hideaki)
日本体育大学体育学部体育学科
TEL:(03)5706-0863
FAX:(03)5706-0863
E-mail:takai@nittai.ac.jp
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