Research list 研究一覧

研究一覧
2016/07/31
  • 藤本太陽、園部 豊、平山浩輔、高井秀明
  • 日本体育大学スポーツ科学研究 

カヌー競技者を対象に心理的競技能力が情動知能に及ぼす影響について検討を行った。その結果,「自己洞察」は協調性、「自己動機づけ」は忍耐力と 闘争心,「自己コントロール」は忍耐力、闘争心、集中力と自信,「共感性」は忍耐力、闘争心と自信、「愛他心」は忍耐力、「リーダーシップ」は協調性との間に比較的強い正の相関が示された。また、「自己動機づけ」は闘争心、「自己コントロール」は 闘争心と集中力から正の影響を受けていることが 示された。さらに、DIPCA.3 総合得点の高群は「状況洞察」の得点が高いという特徴がみられた。以上のことから、クローズドスキル競技であるカヌー競技者では,心理的競技能力と情動知能は関係があり、心理的競技能力は情動知能に正の影響を与えることが明らかとなった。

2015/12/31
  • 藤本太陽、園部 豊、小嶋新太、田辺 勝、山本洋祐、楠本恭久
  • 武道学研究 48(2)

大学男子柔道選手を対象に減量時における自律訓練法を用いた心理的サポートの有効性について明らかにすることを目的とした。その結果、減量時における自律訓練法を用いた心理的サポートは試合前の不機嫌の上昇ならびにコーチ受容の低下の緩和、並びに試合中の心理状態の向上がみられた。これらのことから、減量時の心理的コンディションを整えるサポート方法として有効であることが明らかとなった。

2015/04/30
  • 高井秀明、園部 豊、柴原健太郎、藤本太陽、深見将志、本郷由貴、平山浩輔
  • 日本体育大学体育研究所雑誌

日体大アスリートサポートシステム(NSSU Athlete Support System:以下,NASS)事業の心理サポート部門では、2014年度に日本体育大学のカヌー部をサポートし、カヌーに必要とされる試合の戦術や、ペア・フォアにおけるチーム力の向上に寄与した可能性がみられた。今後は心理サポートにより自己管理能力の高い選手を輩出して1名でも多くの日本体育大学の学生が東京オリンピックに出場し、活躍できるようサポート活動に邁進する。

2015/03/31
  • 藤本太陽、園部 豊、小嶋新太、田辺 勝、山本洋祐、楠本恭久
  • 講道館柔道科学研究会紀要

大学男子柔道選手の減量の実態と短期間の減量が心身へどの程度影響を及ぼしているのかについて明らかにすることを目的とした。その結果,調査対象者の約半数が減量を行っており、減量を行う多くの選手は短期間の減量を行っていた。そして、減量を行う選手の約8割が心身に負の影響を受けていた。さらに、減量による負の影響は心理面が身体面よりも有意に高かった。今後は減量時の心理面へのサポート介入が求められる。

2018/12/24
  • 高井秀明、浦佑大、髙橋由衣、岩崎宏次
  • 日本フットボール学会16th Congress

調査対象者は、男子サッカー選手510名であった。本調査はWebアンケートで実施され、フェイスシートと12色の刺激画像に対して5つの特性語対(カウンター―ポゼッション、攻撃的―守備的、テクニシャン―パワフル、個人プレー―チームプレー、興奮―冷静)を両端に配置したSD法によって構成された。暖色・蛍光色は、寒色・無彩色・中間色よりも「カウンター、攻撃的、パワフル、個人プレー、興奮」を有意に印象づけた。寒色は、暖色・蛍光色・無彩色・中間色よりも「ポゼッション、守備的、テクニシャン、チームプレー、冷静」を有意に印象づけた。ユニフォームの色彩は、チームのプレイスタイルの印象評価に影響を及ぼすことが明らかとなった。

2018/10/13
  • 髙橋由衣、高井秀明
  • 日本スポーツ心理学会第45回大会

本研究では、大学生アスリートの自己複雑性が実力発揮に与える影響について検討した。調査対象者は、A大学体育専攻学生232名であった。その結果、否定的自己複雑性は実力発揮に有意な負の影響を与えた。また、クローズドスキルはオープンスキルより否定的自己複雑性から実力発揮への影響が大きいことが明らかになった。クローズドスキルは個人競技であるため、自己に注意が向きやすい。よって否定的な側面が増加すると、否定的な感情や認知に対して適応的に対処できなくなるため,実力発揮を阻害する要因になると考えられる。以上のことから、競技場面において否定的自己複雑性が高まることにより、不安や緊張が喚起され、実力発揮に負の影響を与えた。特に自己に注意が向きやすいクローズドスキルでは、否定的自己複雑性が実力発揮に影響を及ぼすことが明らかとなった。

2018/10/14
  • 岩崎宏次、高井秀明、大久保瞳、永野遼平
  • 日本スポーツ心理学会第45回大会

本研究では,A大学に所属する体育専攻学生を対象に、ISS心理サポート申込書を参考にし、独自で作成した調査用紙を用いて、競技スポーツ場面における心理的問題・課題に関する実態およびメンタルトレーニングに対する認知度について把握することを目的とした。その結果、A大学に所属する体育専攻学生は競技レベルに関わらず、競技における心理的な問題・課題を抱えており、その問題・課題を対処できていないことが伺えた。心理的な問題・課題の対処ができていない要因の一つとして、これまでにメンタルトレーニングの経験がないことが考えられる。また,実力を発揮するために心理サポートは必要だと考えていることが示された。また,現在の問題・課題となっている内容(複数回答)について、国際大会レベル群のみ「だるさ・疲労感」や「競技生活での焦り」を多く回答していた。大して,全国大会レベル以下の群は、「試合での実力発揮」を多く回答していた。以上のことから、競技レベル特有の心理的な問題・課題が明らかとなり、特に国際大会レベルの選手には、目標とする大会や試合に向けてピークパフォーマンスを発揮するための心理的コンディションを考慮した心理サポートが必要であると考えられた。

2018/10/13
  • 浦佑大、高井秀明、髙橋由衣、岩崎宏次
  • 日本スポーツ心理学会第45回大会

本研究では、並川(2012)が開発したBig Five尺度短縮版を用いて、サッカー選手を対象に性格特性がユニフォームの色彩の嗜好性に及ぼす影響を検討することとした。その結果、暖色系群は無彩色系群よりも外向性が有意に高いことが明らかとなった。また,寒色系群は,暖色系群よりも調和性が有意に高いことが明らかとなった。以上のことから、サッカー選手の色彩の嗜好性には性格特性が影響していることが示され、個人の特性を反映したユニフォームの配色を提案する際に活用することができると考えられた。

2018/10/13
  • 相川 聖、高井秀明・中瀬卓也
  • 日本スポーツ心理学会第45回大会

本研究は、アスリートのイメージ能力と競技のパフォーマンスとの関係性を検討した。また、イメージ能力が競技のパフォーマンスに関連する変数である自己効力感と競技中の思考に及ぼす影響についても検討した。対象者は、A大学体操競技部員52名であった。検討の結果、目標イメージが競技のパフォーマンスに有意な正の影響を与えることが明らかとなった。また、目標イメージは体操競技における自己効力感や競技中の自信を表す思考にも有意な正の影響を与えることが示された。よって、目標イメージは、良いパフォーマンスの遂行に重要な自己効力感や自信を向上させ、アスリートのパフォーマンス発揮に効果的に作用することが示された。

2018/10/13
  • 坂部崇政、高井秀明、大久保 瞳
  • 日本スポーツ心理学会第45回大会

本研究では、映像に対する選択反応課題中の事象関連電位(ERP)を測定することで、より競技場面を反映した状況で行動的・生理的反応について明らかにすることを目的とした。その結果、逆突きに対するP300振幅が刻み突きよりも増大する傾向が示された。よって、刻み突きよりも逆突きに対して高い確信を持って判断していることが示唆された。

NSSU

所属先
〒158-8508
東京都世田谷区深沢7-1-1
日本体育大学東京・世田谷キャンパス2415研究室
連絡先
高井秀明(Takai Hideaki)
日本体育大学体育学部体育学科
TEL:(03)5706-0863
FAX:(03)5706-0863
E-mail:takai@nittai.ac.jp
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