Research list 研究一覧
- 藤本太陽
- 日本体育学会第69回大会
認知的評価の一つである認知的方略の違いがストレッサーに及ぼす影響について明らかにすることを目的とした。その結果、認知的方略として防衛的悲観主義を用いる競技者は、競技成績、他者からの期待・プレッシャー、自己を取り巻く環境、クラブの練習・活動内容、金銭の支出や学業の進行状況、対人関係においてストレッサーが大きいことが明らかとなった。
- 坂詰和絵,高井秀明,本郷由貴
- 日本体育学会第69回大会
本研究は、大学生アスリートにおける情動知能と集団効力感との関係および、情動知能が集団効力感に与える影響について検討することを目的とした。対象者は大学生アスリート816名(平均年齢20.16±0.83歳)であった。その結果、情動知能と集団効力感に有意な正の相関があり、情動知能は集団効力感を向上させる要因である可能性が示された。また,団体種目、個人種目ともに個人の目標を追い求める能力が集団効力感の向上に寄与することが示唆された。
- 相川 聖、鈴木千寿、永野遼平、高井秀明、秋葉茂季
- 日本体育学会第69回大会
本研究は、異なる強度の一過性運動が生理・心理的反応に及ぼす影響に空いて検討した。実験参加者は、男子大学生・大学院生15名であった。本研究は目標心拍数(THR)100および140、快適自己強度(快適)の3条件の参加者内計画であった。まず、参加者は5分間の座位安静後、各条件で10分間のペダリング運動を行った。その後、30分間の座位安静(post)を保たせた。生理指標は心電図R-R間隔を測定し、交感神経活動(LF/HF)と副交感神経活動(HF Nu)を算出した、心理指標はWASEDA(荒井ら,2003)を使用し、運動中は5分毎,postでは10分毎に測定した. 検討の結果、全ての強度で感情の変化が示されたことにより、運動強度に関係なく一過性運動には心理的効果がある可能性が示された。
- 鈴木千寿、高井秀明
- 日本体育学会第69回大会
本研究では、アスリートのライフイベントがハーディネスに与える影響について検討した。分析対象者は、A大学アーチェリー部員21名(男性14名・女性7名)であり、縦断的に合計3回の調査を実施した。その結果、時期による比較や自由記述から得られた内容から、ハーディネスは集団的な評価をするよりも個人を対象に評価することが有効であることが示唆された。
- 平山浩輔、高井秀明、 髙橋由衣、髙橋流星
- 日本体育学会第69回大会
本研究はA大学女子ソフトボール選手45名を対象とし、2回のワークにより目標のスモールステップ化を図って探索的に効果を検討することとした。その結果、1回目に記載された目標を達成するための「具体的な内容」の平均個数は3.3±1.5個であったが、2回目は7.8±1.7個に増加した。上記の結果から、他者の観点と数値目標の設定によりスモールステップ化を行うことは、成功体験の蓄積に繋がる具体的なプロセスを明確にする可能性を示した。
- 坂部崇政、大久保 瞳、浦 佑大、岩崎宏次、高井秀明
- 日本体育学会第69回大会
本研究では、トラッキング課題における競争相手の存在が生理・心理的反応に与える影響について検証することを目的とした。その結果、競争相手の存在が課題の難易度を高めさせ、かつターゲットの移動方向が複雑なトラッキング課題において最も多くの注意を必要とすることが示された。
- 岩崎宏次、高井秀明、大久保 瞳、永野遼平
- 日本体育学会第69回大会
体育専攻学生に心理サポートを提供する際、個人の性格特性を考慮することが重要であり、本研究では、体育専攻学生の性格特性が精神的健康に及ぼす影響を検討した。493名の対象者には、Big Five尺度短縮版(並川ら,2012)と日本語版GHQ28(中川・大坊,1985)に回答させた。その結果、外向性および開放性の低群は高群よりうつ傾向の得点が有意に高く、一方で誠実性および情緒不安定性の高群は低群よりうつ傾向の得点が有意に高かった。また、情緒不安定性の高群は低群より身体的症状と不安と不眠、社会的活動障害の得点が有意に高かった。以上の結果から、情緒不安定性高群はGHQ因子のすべてに関係性が見られ、精神的・身体的問題を抱えている可能性がある。
- 永野遼平、高井秀明、大久保 瞳、岩崎宏次
- 日本体育学会第69回大会
本研究では、ソーシャルサポートの互恵性とアスリートの性格特性との関係について検討することを目的とした。その結果、情緒不安定傾向のアスリートはチームメイトに提供したソーシャルサポートに比べて、ソーシャルサポートを十分に受領できない可能性が示された。
- 大久保 瞳、高井秀明、永野遼平、岩崎宏次
- 日本体育学会第69回大会
本研究では、体育専攻学生における性格特性と認知的感情制御方略の使用傾向の関係性について検討することを目的とした。その結果、外向性高群は適応的な方略を、情緒不安定性高群は不適応的な方略を使用する傾向が明らかとなった。
- Yui Takahashi, Hideaki Takai, Satoshi Aikawa
- 8th Asian South Pacific Association of Sport Psychology International Congress
本研究では、最も重要な競技場面で実力を発揮した選手と実力を発揮できなかった選手の自己複雑性、行動的方略、認知的方略にどのような特徴があるのかを検討することを目的とした。調査対象者はA大学のアスリート135名であった。その結果、実力未発揮群は実力発揮群よりも、否定的自己複雑性と悲観の得点が有意に高かった。また、実力発揮群は実力未発揮群よりも自己効力感、過去の成績の得点が有意に高かった。以上のことから、実力を発揮した選手は、競技場面における積極的姿勢や過去の成功体験などに対する肯定的な印象を持っている可能性がある。また、実力を発揮できなかった選手は、競技場面において自己を否定的に捉える側面が多く、否定的な認知的方略を使用していると推察される。
- 所属先
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〒158-8508
東京都世田谷区深沢7-1-1
日本体育大学東京・世田谷キャンパス2415研究室 - 連絡先
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高井秀明(Takai Hideaki)
日本体育大学体育学部体育学科
TEL:(03)5706-0863
FAX:(03)5706-0863
E-mail:takai@nittai.ac.jp