研究一覧

自己確証モデルに基づいた大学生アスリートの自己理解に関する事例的検討

  • 2020/06/26
  • 堀 彩夏、高井秀明、岩崎宏次、篠原秀典
  • 日本体育大学紀要

本研究では,アスリートの心理的競技能力の違いによる自己理解の特徴について,自己確証モデルを用いて事例的に比較するとともに,アスリートに対する自己確証モデルの有用性について検討することを目的とした。対象者には,自己確証モデルを参考にした自己理解のワークを実施させた。その結果,高得点群(平均18.0個,6.1±2.4㎝)は低得点群(平均13.7個,7.7±4.0㎝)よりも大切にしていることを中心に配置する傾向にあり,その数も多い傾向を示した。心理的競技能力が高いアスリートは,周囲の環境からの自己理解が促進されており,サポート資源を有効に活用しようとする姿勢が示された。

ジョハリの窓を用いた自己理解と個人のチームワーク能力との関係:A大学ハンドボール部女子を対象として

  • 2020/06/01
  • 大久保 瞳、高井秀明、浦 佑大、辻 昇一
  • 日本体育大学紀要

本研究は,A大学ハンドボール部女子のチームの特徴を明らかにするために,ジョハリの窓を用いた自己理解と個人のチームワーク能力との関係について検討することを目的とした.その結果,A大学ハンドボール女子の特徴として,自己開示ができている選手は,自らの意思をほかのメンバーに的確に記号化することや状況に応じて調整していく能力が高い可能性が示された.

マンダラチャートの分析方法および活用方法に関する検討

  • 2020/06/26
  • 浦 佑大、高井秀明、平山浩輔、髙橋流星
  • 日本体育大学紀要

本研究では,マンダラチャートの分析方法および活用方法に関して検討した.その結果,現在のチームが目標達成に向けて重要視しているポイントや,ポジションごとの特性,選手-選手間,選手-指導者間で思考がどの程度共有化されているのかを検討することができた.

映像刺激を用いた突き技への選択反応時における空手選手の情報処理能力

  • 2020/02/12
  • 坂部崇政・高井秀明
  • 体育学研究

映像刺激による空手競技の突き技への選択反応課題から空手選手の情報処理能力を検討した。その結果、空手熟練者は非熟練群よりも突き技に対する反応時間およびP300潜時が有意に短く、優れた情報処理能力を有していることが示唆された。

バスケットボールにおけるユニフォームの色彩がチーム のプレイスタイルの印象評価に及ぼす影響

  • 2019/12/21
  • 浦 佑大、高井秀明
  • 日本バスケットボール学会第6回大会

バスケットボールにおけるユニフォームの色彩がチームのプレイスタイルの印象評価に及ぼす影響を検討した.その結果,ユニフォームの色彩は,チームのプレイスタイルの印象評価に影響を及ぼすことが明らかとなった.

大学ラグビー選手の恐怖反応に関する研究

  • 2019/12/21
  • 安田竜哉、高井秀明
  • 日本フットボール学会第17回大会

本研究は,大学ラグビー選手における恐怖反応の特徴を明らかにすることを目的とした。その結果、非レギュラーはレギュラーよりも「停止的恐怖反応」の得点が有意に高いことが示された.本研究では,レギュラーと非レギュラーの違いにおいては仮説を支持したが,激しい身体接触が頻繁にあるFWの選手とBKの選手の間に有意な差は認められなかった.また,競技レベル間でも有意な差は認められなかった.以上のことから,選手の属性によって恐怖反応が異なることが明らかとなった.

時間的遮蔽された映像への選択反応課題中の行動的・生理的反応―空手道選手を対象として―

  • 2019/11/17
  • 坂部崇政、高井秀明
  • 日本スポーツ心理学会第46回大会(筑波大学)

時間的遮蔽法を用いた映像刺激による空手競技の突き技への選択反応課題から空手選手の情報処理能力を検討した。その結果、空手熟練者は非熟練群よりも突き技に対する反応時間およびP300潜時が有意に短く、早期に技を予測することが可能であり,優れた情報処理能力を有していることが示唆された.

日本語版SIAQを用いたイメージトレーニングの効果検証

  • 2019/11/17
  • 相川 聖、高井秀明、中瀬卓也
  • 日本スポーツ心理学会第46回大会(筑波大学)

先行研究では,効果的なイメージトレーニングを実施する方法や期間や回数が提示されている.その点を考慮したうえで,本研究では体操選手を対象に イメージトレーニングを実施し,日本語版SIAQを用いてイメージトレーニングの効果検証を行なうこととした.本研究の結果から,イメージトレーニングによって体操選手のイメージ能力と自信は向上することが明らかになった.

アスリートエンゲージメント尺度の作成および信頼性と妥当性の検討

  • 2019/11/17
  • 坂詰和絵、高井秀明
  • 日本スポーツ心理学会第46回大会(筑波大学)

トレーニングへの集中や,技能向上を促進する要因であるアスリートエンゲージメントがある(Podlog et al., 2015)。本研究ではエンゲージメントの感情,行動,認知の3側面を考慮したアスリートエンゲージメント尺度を作成し,大学生アスリートにおけるアスリートエンゲージメントの特徴を明らかにすることとした。その結果,3因子15項目からなる単純構造が得られ,一定の信頼性と妥当性が確認された。そして,アスリートエンゲージメントは,性別や競技レベルといった選手の属性による影響を受けることが明らかになった。

タイムプレッシャーの強度が情報処理過程に及ぼす影響

  • 2019/11/17
  • 大久保 瞳、高井秀明、坂部崇政
  • 日本スポーツ心理学会第46回大会(筑波大学)

本研究では、タイムプレッシャー(TP)の強度が情報処理過程に及ぼす影響について事象関連電位(ERP)から検討することを目的とした。その結果、中TP条件では、反応選択段階において不一致試行の場合に短縮(中TP<Non-TP)し、反応実行段階においてNon-TP条件より短縮、高TP条件より遅延することが示された。一方で、高TP条件では、反応選択および反応実行段階で短縮し、早期の段階からTPの影響を受けることが示唆された。