Research list 研究一覧

- 鈴木千寿、高井秀明
- 日本体育学会第69回大会
本研究では、アスリートのライフイベントがハーディネスに与える影響について検討した。分析対象者は、A大学アーチェリー部員21名(男性14名・女性7名)であり、縦断的に合計3回の調査を実施した。その結果、時期による比較や自由記述から得られた内容から、ハーディネスは集団的な評価をするよりも個人を対象に評価することが有効であることが示唆された。
- 平山浩輔、高井秀明、 髙橋由衣、髙橋流星
- 日本体育学会第69回大会
本研究はA大学女子ソフトボール選手45名を対象とし、2回のワークにより目標のスモールステップ化を図って探索的に効果を検討することとした。その結果、1回目に記載された目標を達成するための「具体的な内容」の平均個数は3.3±1.5個であったが、2回目は7.8±1.7個に増加した。上記の結果から、他者の観点と数値目標の設定によりスモールステップ化を行うことは、成功体験の蓄積に繋がる具体的なプロセスを明確にする可能性を示した。
- 坂部崇政、大久保 瞳、浦 佑大、岩崎宏次、高井秀明
- 日本体育学会第69回大会
本研究では、トラッキング課題における競争相手の存在が生理・心理的反応に与える影響について検証することを目的とした。その結果、競争相手の存在が課題の難易度を高めさせ、かつターゲットの移動方向が複雑なトラッキング課題において最も多くの注意を必要とすることが示された。
- 岩崎宏次、高井秀明、大久保 瞳、永野遼平
- 日本体育学会第69回大会
体育専攻学生に心理サポートを提供する際、個人の性格特性を考慮することが重要であり、本研究では、体育専攻学生の性格特性が精神的健康に及ぼす影響を検討した。493名の対象者には、Big Five尺度短縮版(並川ら,2012)と日本語版GHQ28(中川・大坊,1985)に回答させた。その結果、外向性および開放性の低群は高群よりうつ傾向の得点が有意に高く、一方で誠実性および情緒不安定性の高群は低群よりうつ傾向の得点が有意に高かった。また、情緒不安定性の高群は低群より身体的症状と不安と不眠、社会的活動障害の得点が有意に高かった。以上の結果から、情緒不安定性高群はGHQ因子のすべてに関係性が見られ、精神的・身体的問題を抱えている可能性がある。
- 永野遼平、高井秀明、大久保 瞳、岩崎宏次
- 日本体育学会第69回大会
本研究では、ソーシャルサポートの互恵性とアスリートの性格特性との関係について検討することを目的とした。その結果、情緒不安定傾向のアスリートはチームメイトに提供したソーシャルサポートに比べて、ソーシャルサポートを十分に受領できない可能性が示された。
- 大久保 瞳、高井秀明、永野遼平、岩崎宏次
- 日本体育学会第69回大会
本研究では、体育専攻学生における性格特性と認知的感情制御方略の使用傾向の関係性について検討することを目的とした。その結果、外向性高群は適応的な方略を、情緒不安定性高群は不適応的な方略を使用する傾向が明らかとなった。
- Yui Takahashi, Hideaki Takai, Satoshi Aikawa
- 8th Asian South Pacific Association of Sport Psychology International Congress
本研究では、最も重要な競技場面で実力を発揮した選手と実力を発揮できなかった選手の自己複雑性、行動的方略、認知的方略にどのような特徴があるのかを検討することを目的とした。調査対象者はA大学のアスリート135名であった。その結果、実力未発揮群は実力発揮群よりも、否定的自己複雑性と悲観の得点が有意に高かった。また、実力発揮群は実力未発揮群よりも自己効力感、過去の成績の得点が有意に高かった。以上のことから、実力を発揮した選手は、競技場面における積極的姿勢や過去の成功体験などに対する肯定的な印象を持っている可能性がある。また、実力を発揮できなかった選手は、競技場面において自己を否定的に捉える側面が多く、否定的な認知的方略を使用していると推察される。
- Kazue Sakazume, Hideaki Takai, Yuki Hongo
- 8th Asian South Pacific Association of Sport Psychology International Congress
本研究の目的は,アスリートの属性における情動知能の特徴と情動知能が集団効力感に与える影響を明らかにすることであった.大学生アスリートの属性は,性別,個人の競技レベル,チームの競技レベル,役職経験の4つを取り上げて検討した.調査対象者は大学生アスリート816名(平均年齢20.16±0.83歳)であった.その結果,集団効力感に影響を与えている情動知能はアスリートの属性によって異なっていた.
- Yudai ura, Hideaki Takai, Yui Takahashi, Koji Iwasaki
- 8th Asian South Pacific Association of Sport Psychology International Congress
人に対する印象は声の次に服装が優位であること(廣兼・吉田,1984)や色彩の印象と性格特性に関連があること(伊藤,1976)が報告されており、スポーツ場面でのユニフォームの色に対する印象評価には、性格特性が影響していると考えられる。本研究の目的は、体育専攻学生1064名を対象に、性格特性の中の外向性がユニフォームの色彩に対する印象評価に及ぼす影響について明らかにすることとした。その結果、外向性高群は、色彩に対する過大評価の観測度数が有意に多いことが示された。また、外向性得点と運動時に着用したい色の関係について、暖色群は無彩色群よりも外向性が有意に高く、寒色群よりも外向性が有意に高い傾向を示した。
- Koji Iwasaki, Hideaki Takai, Ryohei Nagano
- 8th Asian South Pacific Association of Sport Psychology International Congress
適切な心理技法の利用は、実力発揮に最適な覚醒水準に誘導できると言われている。さらには、競技特性を考慮し、心理技法の応用を試みることには意義がある。ソフトテニス競技において、心理技法が利用できる局面を抽出し、競技特性を踏まえ継続可能な心理技法を提案するための知見を得ることを目的とした。その結果、ソフトテニス競技で心理技法を利用する場合は、試合前が心身のリラクセーション、サーブ・レシーブ時が注意の集中、ポイント間が気持ちの切り替えを目的とした心理技法によって効果をもたらす可能性を示した。
- 所属先
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〒158-8508
東京都世田谷区深沢7-1-1
日本体育大学東京・世田谷キャンパス2415研究室 - 連絡先
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高井秀明(Takai Hideaki)
日本体育大学体育学部体育学科
TEL:(03)5706-0863
FAX:(03)5706-0863
E-mail:takai@nittai.ac.jp