Research list 研究一覧

- 人羅美帆・高井秀明
- 日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会 (同志社大学)
本研究では、女子ラグビー選手における競技歴・ポジション・視線行動の違いが状況判断に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。その結果、状況判断の優劣には競技の熟練性が関連していることが明らかになった。しかしながら、映像の範囲が広く視線行動の客観的データが得られなかったため、映像の範囲を狭めて、状況を特定化した実験計画を立案し、状況判断の優劣による視線行動の違いについては再検討する必要があるだろう。
- 折茂紗英・高井秀明
- 日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会 (同志社大学)
本研究は、日本語版スポーツコミットメント尺度について因子構造を考慮した因子分析を実施し、下位尺度間の関連について検討した。その結果、8因子24項目が得られ、確認的因子分析で十分な値が確認された。下位尺度間の関連に着目すると、熱狂的コミットメントはポジティブなスポーツコミットメントとの関連が強く、強制的コミットメントはネガティブなスポーツコミットメントとの関連が強いことが明らかとなった。
- 相川 聖、依田 充代、波多腰 克晃、清宮 孝文、齋藤 雅英
- オリンピックスポーツ文化研究
- 堀彩夏・依田充代・波多腰克晃・清宮孝文・齋藤雅英
- オリンピックスポーツ文化研究
オリンピックボランティア,スポーツボランティアに関する調査として,1964年第18回オリンピック競技大会東京大会開催当時,学生ボランティアに参加した上野純子名誉教授にインタビューを実施し,その内容をもとに作成したものである.上野先生にとって1964東京大会へ学生ボランティアとして参加した経験が世界へ目を広げるきっかけとなったように,オリンピックボランティアは学生生活のなかでは経験しがたい経験が期待される.また,体育系大学生として専門競技や勉学に励む学生にとって,これまで触れてこなかった種目やパラスポーツを知るきっかけや,学校での学習と結びつけて学びを深めるきっかけとなる可能性がある.これらは,強制的・他律的にボランティアへ参加するのではなく,積極的関与や「何でも楽しむ」といった姿勢によって得られるものと考えられる.東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(2016)が多様な参加者の活躍促進を掲げていることもあり,参加意欲の高い学生が参加する状況であるが,2020東京大会でも多くの学生がボランティアとして参加した.日常的にスポーツに関わる体育系大学生にとっては,オリンピックボランティアやスポーツボランティアにおいて積極的関与の姿勢で臨むことが人間的成長の機会となる可能性がある.
- 相川聖・高井秀明・中瀬卓也
- 日本体育大学紀要
- 髙橋由衣・高井秀明
- 体育学研究
- 大久保 瞳・高井秀明
- 日本スポーツ心理学会第49回大会
本研究では,TPの強度が反応時間と正答率に及ぼす影響についてタスクスイッチング課題を用いて検討した.その結果,混合コストにおける反応時間では,大小課題はTPの強度が300 msで,奇偶数課題はTPの強度が300,400 msで,単一試行と反復試行の間に有意な差が認められなかった.また,切り替えコストにおける大小課題,奇偶数課題の切り替え試行は反復試行より反応時間が有意に長く,正答率が有意に低かった.以上のことから,混合コストと切り替えコストではTPの強度による影響が異なることが明らかとなった.
- 戸松陽平・高井秀明
- 日本スポーツ心理学会第49回大会
本研究ではエフォートフル・コントロール特性(以下,EC特性)が思考抑制による逆説的効果に及ぼす影響について検討した.その結果、抑制ピリオドにおいてEC高群はEC低群よりも想起回数が有意に少なく, EC高群はEC低群よりも抑制対象の深刻度,思考の制御困難感が有意に低く,EC高群はEC低群よりも抑制対象の見方の変化が有意に高かった.
以上のことから,EC特性は抑制対象の深刻度や思考抑制の想起回数に影響を及ぼすことが明らかになった.
- 堀 彩夏・高井秀明・齋藤雅英
- 日本スポーツ心理学会第49回大会
本研究では身体への意識が認知面や行動面の対処行動を媒介して自己注目である反芻および省察に及ぼす影響について明らかにすることを目的とする.調査対象者はA大学体育専攻学生489名で,分析対象者は学友会運動部に所属する456名(男性265名,女性191名,平均年齢20.24±1.17歳)であった. 反芻および省察を測定する尺度として,Trapnell & Campbell(1999)が作成したRumination-Reflection Questionnaire(RRQ)の日本語版(高野・丹野,2008),身体意識を測定する尺度として,Fujino(2012)が作成したBody Awareness scale(BAS),対処方略を測定する尺度として,神村ほか(1995)が作成したTri-axial Coping Scale(TAC-24)を使用した.BASの身体症状とRRQの反芻との関係に対するTAC-24の各因子の影響について検討した結果,TAC-24のいずれの因子を媒介変数とした場合でも間接効果は認められなかった.BASの身体感覚への意識とRRQの省察との関係に対するTAC-24の各因子の影響について検討した結果,TAC-24の情報収集,肯定的解釈,計画立案において部分媒介が認められた.本研究の結果から,身体感覚への意識を高めるとともに問題に対して積極的かつ探索的な対処方略を習得させることが,省察を促進することにつながるものと考えられる.
- 坂部崇政・高井秀明
- 日本スポーツ心理学会 第49回大会
本研究では,空手選手を対象に,SOAを操作した先行刺激(フェイント)後の突き技に対する行動測度から,空手における効果的なフェイントについて検討することを目的とした。その結果,空手においてはフェイント動作後300 ms以内に攻撃に移ることで注意の捕捉を生じさせ,300 ms以降に技を出す場合には,復帰抑制を利用することでフェイントの効果を高めることが示唆された。
- 所属先
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〒158-8508
東京都世田谷区深沢7-1-1
日本体育大学東京・世田谷キャンパス2415研究室 - 連絡先
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高井秀明(Takai Hideaki)
日本体育大学体育学部体育学科
TEL:(03)5706-0863
FAX:(03)5706-0863
E-mail:takai@nittai.ac.jp